暇で暇でしょうがない。じゃあバイオハザード5がシューティングゲームとして素晴らしいからこれをやろうと。ゲームはクリスって女の子と、パックンマックンをすげえ浪人させたような人、二人で組んでやるんだけど、このクリスがコンピューターに任せるとすごいバカで、弾渡すとすぐ使ってぼーっとしてる。だから友達に「やろうよ」って言ったんだけど、みんな「ヘイローウォーズ買っちゃったから今月はもうゲーム買えない」とか言うわけ。もういい大人なのに。
かと言って進めないから、もう一本XBOXの買って、ゲームがめちゃくちゃ上手い5番6番の樋口くんに無理矢理やらせることにした。「これあげるからさ、やって助けてくれよ」って言ったら「わかりました」って言うわけ。で、家帰ってXBOXつないで協力プレイにしたらもういるんだよ。
最初はすごく頼りなくって、右に行くところで左に行ったりするから、後ろから撃って気づかせるんだけど、火炎放射みたいなやつで撃っちゃってボーって燃えちゃったりしてた。んだけど、ひぐちはヘイローで世界レベルの男で、4時間5時間やってくうちに、完全にひぐちのほうがうまくなっちゃう。おでこの中央の千昌夫を打ち抜くと即死みたいのがあって、樋口はみるからにそれをやってくようになるわけ。ゲーム勘ってすごいから。
だけどひぐちの一番良くないところは、接待プレイが目に余るっていうか。
だってあいつわざと地雷みたいなやつを置いて踏んで「伊集院さん助けて下さい!」とか、「伊集院さん、右に行くとマシンガンの弾があるかもしれませんよ」みたいなことをマイクで言ってくる。「僕にはわからないんですけど、右のあそこにあるかなあ〜?!」なんて言われて、いざ行ってみると樽が壊してあるから「お前行ったに決まってんじゃん!」って。そう言われるたびに「ほんとかな〜」って行って、樽のなかにあるたびに悲しくなるの。もうアッタマくるからさ、後ろからあいつ撃ってやれと思って狙い付けると、後ろに目があるみたいにスッと避けるの。あんにゃろーもー全く俺より上になってやがると思って。
このままやってると俺の劣等感がやべえと思って。「じゃ、俺寝るわ」とかいってブチッときっちゃう。まあそんなでひぐちに接待プレイされるくらいだったら俺一人でやるから、ってやってると、必ずメールが来て。「いやー伊集院さん実は僕も困ってるんで、よかったら一緒にやってくれませんか」なんて。絶対困ってないよお前なんか!と思うんだけど。
もううるせーなと思って、XBOX切ってどんなに孤独でもPS3のほうがいいやと思って、見ず知らずの人に助けてもらうことにした。そうすると一回クリアして人を助けるような人だから、者の見事に足手まといになるんだけど、ひぐちみたいにも「いや〜伊集院さんすごいっすねー!あんな敵が倒せるなんて僕考えられませんよ」って言いながら、感じとしてはクリスとパックンが向きあいながら、揉み手でクリスのほうが「伊集院さん今の!よく撃ちましたね!あんなやつにやられたら僕ひとたまりもないですよ」って言ってる横で新しい敵が動いたら片手でパンっつってこめかみ撃って「いやー、それからですね!」って言われるような。
まあ見知らぬ人はそれがないからいいんだけど、その人たちもひぐちとためくらいに上手いから、俺のダメっぷりがわかるの。マシンガンの弾とか落としてくれてて。で、見た事もない敵がばんばん死んでるの。「この虫人間みたいなやつ、どんな風に動いたのかな〜?」なんて思いながら進んでくんだけど、最終的に俺が愚図なせいで死んじゃったりしてゲームオーバーになっちゃう。
それで最後にやるのは、助けてくれた人に「助けて頂いてありがとうございました、足手まといになって申し訳ございません、いつか上手になったらもう一度お願いいたします」みたいな丁寧な詫び状を書くこと。だから俺にとってのバイオ5って「死んで丁寧な詫び状を書く」ってことになってるんだよなあ。
というのが伊集院光のポッドキャストでやってて(2009/3/23)、あまりに面白くって5、6回ききかえしているのですが、何回聴いても面白い。わたしは説明とか筋道立てて話すということが赤子並みにへたくそなので、こういうふうにおもしろおかしくはなせる人ってほんとにスゴいと思う。で、この話って他の人が話してもたぶん面白くなると思う。もしかして落語が生まれるのってこういう瞬間なのかしら。面白い話があって、それを磨き上げていくというか。
あと、サンが買収されるって話は前からありましたけど、オラクルだとは思わなかったのでびっくりしました。世の中、ほんとに何が起こるかわかりません。