韓国、いや世界の映画界が待ちわびたポン・ジュノ監督の映画「母なる証明」を見た。ポン・ジュノは「グエムル」と「TOKYO!」しか見てないけど、まったく無駄なところのない奇怪なモンスターという感じ。
わたしも信号が半径10キロぐらいないようなド田舎で生まれ育ったので、こういう町の人が全員知り合いみたいな息の詰まる感じはわかる。そしてわたくしの家族は勿体無いほど愛情深く、このような出来損ないの娘にもたいへん優しくしてくれる。なぜ無償の愛を注ぐのか?理由はただ一つ、「家族だから」。というか理由なんかなくって、ただそこにいるから愛するのである。
「母なる証明」に出てくる母親も、理由なく息子を愛する。無償の愛、というと美しいものだと思ってしまいがちだ。だが、ポン・ジュノは、"無償の愛"なるものが実は"根拠がない理不尽で不条理なもの"であることを暴いてしまった!ポン・ジュノおそるべし!
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