2010年2月23日火曜日
森を走る
やっとまともなジョギングシューズを買った。ニューバランスのが一番軽かったのでそれにした。いままではナイキのスケボー用の靴で走っていたのだが、このジョギングシューズで走るとまるで足に羽根が生えたよう。例えるならいままでうどんをスプーンで食べていたのが、箸で食べるようになったかんじ。
走るために、いつも隣駅にある公園まで15分ほどかけて通っている。環七と環八を走っていた頃は走るのが全然楽しくなかった。走る喜びを教えてくれたのはこの公園だ。
この公園のどこが素晴らしいのか。それは朝でも昼でも夜でも、いつ行っても美しい光景に感動させてくれるから。夜空にぽっかり浮かんだ月や、毛細血管のように伸びた枝、街灯に照らされる緑の葉っぱとか、いまなら梅の花が香気を放っている。先日は夜中に雪が降り出して、街灯にキラキラと光って、公園にはまったく人気が無くって、とても神秘的な美しさだった。
走るのが好きになった理由はもうひとつ。ひっそり夜に走っていると、なんだか自分が人目を忍んで山を駆けるオオカミにでもなった気がするから。そんなとき、わたしのあたまのなかには上にエンベッドしたジョナサン・グレイザー映画のオープニングシーンやBat For Lashesなんかのイメージが横切っている。われわれはもともと一人で所詮は動物だと、公園のトンネルをくぐりぬけるたびにわたしは考える。いつかセントラルパークも走ってみたいな〜。
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