2008年3月1日土曜日

地球上の生物として始めて大気圏を飛び出した犬

1957年11月3日、宇宙服に身を包み、人工衛星「スプートニク2号(Sputnik 2)」に乗って地球を飛び出した犬、ライカちゃん。「スプートニク2号」は大気圏突入の際に焼失し、ライカも星になりました。あまりにロマンチックな逸話なのでライカをモチーフにした曲や本が多数作られています。そういえばLAIKAってバンドもいたな~。

Trentemøller: Moan


“Laika.”zune-arts.net

Visual Artist: Ro Rao / Curious Pictures

Arcade Fire - Laika


でも実はライカの前にも、たくさんのワンコが宇宙計画のために頑張っていたみたいです。以下スペース・ドッグ ~犬の話~より抜粋

時は1950年、宇宙ロケットの開発をしていたロシアにて。

宇宙に飛ばす最初の生物として犬が選ばれた。理由は無重力や極めて小さい閉鎖された空間に耐えうる動物で、しかもマスコミ対応に猿よるも見栄えがよかったということ。条件は体重6㎏以下、身長35cmを超えず、写真撮影のために白もしくは明るい色の毛、そして雌犬に限る。これらを満たす野良犬たちがモスクワ近辺でさらわれ、研究所には20匹以上の犬が集まった。

最初の実験は1951年7月22日早朝。ミルクとパンを与えられた2匹の犬は実験用ロケットの先端の狭いケージに入れられ、空へと打ち上げられた。高く舞い上がったロケットは高度101kmに到達、犬たちは約4分間の無重力を体験し地上に落ちてくる。犬たちの入ったロケットの先端部分はパラシュートでゆっくりと地上に着陸した。
そして研究員たちが息せき切ってケージを開けると…そこには2匹の元気な姿があった。
それまではストラップで体を叩かれることもあった犬たちも、その日の生還以来「初めての宇宙飛行士」として研究員たちに敬意をもって扱われるようになったという。

それからこのような実験は何度も行われ、見事生還する犬も犠牲になった犬もいた。

これらのプロジェクトを行った研究員、ウラジミール・ヤツドフスキーはライカについてこう語る。
「ライカは素晴らしい犬だった…素直で極めておとなしかった。打ち上げの前、私は宇宙基地からライカを自宅へ連れて帰り、子供たちに見せたことがある。彼等はライカと一緒に遊んだりした。私はライカのために、何か素晴らしいことをしてあげたかった。だが、諸君が知るとおり、彼女は僅かな間しか生きなかったのだよ…」

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